マスコミが誤報を続けていることは多くの日本人が感じていて、新聞の販売量も下がり、テレビも見ない人が多くなりました。

情報の時代、もし新聞やテレビが「視聴者、読者」のために情報を提供してくれれば、これまで2回のブログ記事で指摘したように、「差し障ること」や「取材で分かっていること」をそのまま報道してくれるので、国民にとってはとても有意義なものです。

でも、反対にウソ(マスコミはウソと思っていない。自分たちは特権階級だから庶民には伝えるべきと考えるものだけ伝えれば良いと思っているが、それがウソになっても気がついていない)を伝えられると、時には命に関わることになります。

その典型的なものが、最近では「減塩食」、「コレステロール」、そして「原発」でしょう。減塩食で血圧が下がると錯覚して血管障害でなくなった方、逆に減塩食で血圧が下がりすぎてガンや認知症になった人、コレステロールの少ない食事をしてガンの死亡率が2.5倍の領域(180以下)になりガンで命を落とした人・・・テレビや新聞の健康欄が繰り返していたことで命を落とした人が多いと推定されます。

また原発事故の時には「原発からの距離の二乗に反比例して放射線が減る」というNHKにでた東大教授の話を信じて風下に逃げ、大量の被曝をした村の人などがその典型的な例でしょう。

そこで、まずはマスコミの報道のうち、どういう情報が危険なのかを整理したいと思います。 

まず第一に「政府が次のように発表した」とか「厚労省の文書によると」、「環境大臣がこう言った」、「御嶽山の噴火警戒レベルは1だから、安全です」というように政府や官庁、それに癒着している専門家(主として東大教授)が発表したり、話したりしたことを「そのまま」報道した場合には「ほとんどウソ」と受け止めたら良いと思います。

典型的な例を数例、示したいと思います。

御嶽山は60名ほどの犠牲を出した噴火の前、噴火の可能性はあったのですが、山頂の地震計は故障中(報道されていない)で、地元からは警戒レベルを上げると観光客やゴルフ客が減るとの圧力があり(伝聞で確認できていないが、一般的には常に圧力があると専門家から直接、聞いた)、レベル1で据え置いた。レベル1は安全だから火口の付近まで行ってよいということだから、親は子供を登山させ、命を落とした。

気象庁と噴火予知連絡会の東大教授は、科学的事実を国民に伝えるより、お金やメンツを大事にし、NHKなども地震計の不備、レベルの検討の内容を取材しても報道しなかった。

次の例は先日のこのブログで示したように、「コレステロールの規制値」で、全部のマスコミが政府(厚労省)の発表通り、「140から199」が望ましく、コレステロールの多い食品を食べないようにと繰り返し報道した。

しかし、メタボ報道の時にはすでに「コレステロールは220-260ぐらいがベスト」、「コレステロールが180以下の場合、ガンの死亡率が2.5倍になる」、「コレステロールは体内合成が80%なので食材は関係が無い」と言うことが「知られていた!!!」。

かくゆう私はそれを論文などで知っていたので、食事の制限もせず、私の値は196で、医師には「多い」と言われていたがむしろ増えた方が良いと思っていた。

マスコミの記者の一部は異論のある医師を取材していたが、「政府の通り報道する方がバッシングされない」ということでメタボ報道を正しいとした。マスコミがメタボ報道を正しいとしたのは「科学的に正しいことを取材で確認した」のではなく、「政府が発表したから」という理由だった。

私でも分かっていたことをNHKが分からないはずはないし、もし取材が不十分ならそれも含めてNHKの責任だ。

第一の原則

ニュースや情報番組で「政府が」とか「東大教授が」といった場合は、その内容の真偽を取材で確認していないので、信用してはいけない。

(平成27102日)