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会長が数々の問題発言をしているNHKで、また東北大学の女性の准教授が温暖化の計算をしたので、それを放映していたと読者の方からご連絡をいただきました。でも良心的な物理学者、気象学者が温暖化に疑問を持っているのは、別に反抗したいとか、天邪鬼というのではありません。

 

18世紀から見ると少し地球の気温が上がっているのも確かです。でも、その原因がCO2であるとか、だからCO2を削減しなければならないというところまで行くと、「真面目な気持ちで学問をしている人」なら疑問に思うのが当然なのです。

 

だから、気象予報士もいかに示すデータを見て、少し疑問を感じなければいけません。またIPCCという国連の機関は「気象変動に関する政府間パネル」という名前が示している通り、「政治機関」であることも念頭に置いてください。そこに学者は参加していますが、原則としては御用学者の集団(政府から指名を受けるから)としてよいと思います。

 

疑問となるデータ

 

1)気温の上昇が太陽活動の変化と一致しているから
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このグラフに示すように、18世紀のマウンダー極小期、19世紀初頭の極小期から19世紀、20世紀と太陽活動が徐々に盛んになってきたので、少なくとも太陽活動の影響は除いて気温の上昇を考える必要があります。

 

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このグラフは20世紀の太陽風(太陽活動)と世界平均気温の関係です。やはり太陽の活動を組み込まないと、一般の人に説明するのはむつかしいように思います。

 

2)都市および周辺の気温はヒートアイランドで上がっているから
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これは9月の東京付近の気温の状態ですが、山手線の内部は東京郊外とかなり気温が違います。地球温暖化で良く出てくる平均気温のグラフは1880年からですが、1880年から連続的にデータが得られているのは、いずれも「先進国の都市部」ですので、ヒートアイランド効果を差し引く必要があります。

 

3)上空の気温が上がっていない
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1978年から気象衛星による上空気温、極地の氷の状態などの観測が可能となったが、このグラフに示した通り、上空気温は上昇していません。この要因としては、地表の気温が都市化の影響を受けていることや、観測結果としては、地表が気温上昇、上空が気温低下という傾向があることが原因している可能性があります。

 

温暖化が政治的な課題になったので、地表と上空の関係を研究している研究者がこのようなデータの発表に戸惑ったり、考察を控えたりすることが多いようです。

 

4)相次いだ誤報に科学者も錯覚した
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ツバル報道やホッキョクグマの歌でNHKが大々的に誤報を流したり、アルプス、ヒマラヤ、キリマンジェロなどの氷河の報道がやらせだったりしました。現在でも竜巻、900hPa以下の台風などが異常気象=温暖化と結び付けられていたり(事実は逆の関係)、多くの政治的意図を持った報道に専門家ですら左右されました。

 

「温暖化」のような「科学的現象」を考えるとき、私たち科学者は「すべての現象を説明しうる整理」を考えに考えます。その中につじつまが合わないことがあれば、新しい考え方を持ち込むなどで苦しむわけです。

 

しかし、学生や初学者の中には、実験結果がうまくいかずに苦しいのでインチキをすることがあります。自分の結論に合わないデータを故意に示さなかったり、さらにひどい時にはNHKのように偽装する場合もでています。

 

科学の楽しみは「真実」に迫ろうとするところにありますから、気象予報士がお金や出世に興味がある場合、他の職業に就くほうがストレスがなく良いでしょう。

 

(平成2621日)