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第一次世界大戦までは別にして、第二次世界大戦を戦う必要はなかった、「第二次世界大戦(大東亜戦争)は間違いだった」という反日日本人は多い。というよりか多くの日本人が「戦争は間違っていた」と言う。

ということは「戦争しないで日本が繁栄した道があった」ということになる。アメリカとの戦争にならないためには、満州国建国まではOKで、その後、アメリカの中国進出に協力し、中国(満州は中国ではなく、蒋介石の中華民国も満州は視野に入っていない)から順次、軍隊を撤退させ、現在のようにアメリカ従属の政策を採るべきだった。

そうすればルーズベルトは「日本はアメリカの属国になるなら」ということで日本に敵意を燃やさなかったと考えられる。とにかく、アメリカは第一に西に行きたいのだから、中国が当面のターゲットで、日本がそれに協力すれば日本に敵意は燃やさなかった。

満州国を建設した後、アメリカと密約を結び、満州は日本だが中国はアメリカに任せるという外交交渉だろう。まだ上海事変(第一次は小さいものだった)の前なので、日本軍もあまり中国本土では血を流していないので、撤兵しやすかった。

問題は当時の日本人がアメリカの属国になることに甘んじることができたかということだ。現在ではアメリカとの戦争に負け、占領され、すっかりアメリカナイズされたので、アメリカ軍が日本に駐留しているし、経済などでもアメリカの属国のようになっていることもあきらめているが、当時の日本人はもっとプライドがあったかも知れない。

そうすると、アメリカに中国を渡すより、中国でアメリカと利権を争うということになり、それは結局、アメリカが日本に戦争を仕掛けてくるから同じ結果となっただろう。

強国が隣にあると、「節を屈して繁栄するか、誇りを持って滅びるか」という選択を迫られることが多い。アメリカン・インディアンがその典型で、誇りを持って「ここはもともと我々の土地だ」と言って全滅した。

アメリカがインディアンを奴隷として使わず、アフリカから黒人を奴隷として連れてきたのは、インディアンは人に使われるのを嫌い、アフリカの黒人は奴隷なので仕方が無かったが、それでも「死」は選ばずに奴隷の身分に甘んじた。

日本を憎んだルーズベルト大統領の前のフーバー大統領は戦後、「そもそもアメリカは日本を挑発しなければ決して真珠湾を攻撃されることはなかっただろう。」と言っている。

日本民族はどうだったのだろうか?

日本は2000年の歴史を持ち、アメリカより文化程度は高い。武士の魂もある。だから、アメリカに負けてもいないのに最初から負けるから屈して良いと考えるにはかなりの抵抗があっただろう。

私が若い頃にも、プロ野球はあったが、契約金などお金の事を言うのは「汚いこと」という日本文化が残っていた。もちろん「オリンピックは純粋なスポーツ」というとらえ方で、「何億円、儲かるからオリンピックを招致する」などという下賤な考えはなかった。

小学校の先生は貧乏だったけれど、会社の社長より尊敬されていたし、社会的地位も高かった。だから、せいぜい、可能としても「アメリカと取引して」というのではなく、純粋に「中国に駐留するのは適切ではない」という理由で大陸から兵を引き、それでも独立を保つことができる軍隊と領土を保全するということになるだろう。

つまり、当時の軍部、財閥、政治家を一掃し、中国から兵を引いて、軍備を整え、白人が占領している地域には手を出さずに、アジアの一強国として生き残るということはできたと思う。

でも、現実問題として軍部、財閥、政治家を一掃できただろうか? いまでも二世問題、自民党以外の政党無き時代、役人優先などの小さな事も打破できず、NHK、東大などの既存利権を潰すことはできないのだから、無理で、それを私たちの祖父に求めて、「間違っていた。戦争に突入するべきではなかった」と言えないと思う。

石油禁輸をされたら、戦争に打って出て、ハワイの第三波攻撃をし、シンガポールを占領した直後にインドまで進出し、ミッドウェーでは戦艦大和の主砲が火を噴いて緒戦の3年間を勝利して、交渉に持ち込む以外に道はなかっただろう。

戦争を避ける道はなかった。それは日本社会で合意しておいた方が良い。

(平成259月9日)