苦悩を緩めることはできる。それは、DNA(本能)、アフォーダンス(周囲)、そして大脳(知識)を「諸行無常」と「諸法無我」に近づけておくことだ。
もっとも良いのが自分の未来を決めないことだ。それで毎日を張り切って生活できればそれに越したことはない。未来を持たないのとほぼ同じからだ。
第二は、未来に夢を持っても、それは単なる「夢」であって「現実になるかどうかとは関係ない」と言い聞かせて夢を追うことだ。
そして第三には、「未来は向こうから来る」と悟ることである。自分が何を希望しても、どんな夢を持っても、どんなに努力しても、未来は向こうから来る。入学試験の点数を決めるのは大学であり、プロポーズを受けるかどうかは相手であり、お金が儲かるかどうかは社会が決める。
そして決定的な病を得ることもある。自分はそんな未来は描いていないのに・・・
私は基礎科学に携わり、100%正しいと思うことに裏切られる毎日だった。自分の描く未来を実現したことはほんの少しだった。
(平成25年6月11日)