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2011年の4月頃から、私はNHKに限らず日本の報道が3号機の爆発映像を流さないことに気がつきましたが、NHKとBBCなどが共同製作した国際映像でも、NHKだけが3号機の爆発の場面をカットして他の映像に切り替えています。
これはNHKが放映した国際映像の表紙ですが、これを見ると国際的な協力のもとで映像を作り、それをNHKを始めイギリス(BBC)などで放映したように見えます。確かに全体の構成はほぼ同じですが、NHKが「日本国民には見せてはいけない」と判断したと思われる部分は別の映像に差し替えられています。この後はBBCの放送とNHKの画面を比較しながら話を進めます。
(パソコンによっては順番が逆になったりします。自衛隊の指揮官の映像の下に英語の字幕がついている方がBBC、ついていない方がNHKです。)
福島原発で決死の作業をしていた自衛隊は、3号機の爆発に遭遇します。その時の状態を自衛官が述懐している場面ですが、ここまではほぼ同じ画像を使っています。自衛官は、3号機の爆発がかなり激しかったこと、上から瓦礫が落ちてきたことなどを話し、BBCの画像では爆発の映像が、NHKの画像ではその部分がカットされて自衛隊の撮影の画像が差し込まれていました。
(これも左右が逆になることがあります。)
爆発の映像がこのように加工されているのは、NHKの内部や報道関係者でこの3号機の映像を「日本国民には知らせない」という決定があったものと考えられます。またBBC、破壊された後の映像がNHKで、この部分だけ国際映像ではないので、NHKはその断りとして「撮影:自衛隊(JTF東北)」と入れたのでしょう。 福島中央テレビの映像という話もあり、著作権の問題(本当は命に関係するから無関係ですが)かも知れません。
3号機はプルトニウムの燃料をつかっていますから、もしかするとこの映像を詳しく解析するとプルトニウムが飛散したのがばれるということかも知れません。でも日本国は日本国民のものです。
原発再開にあたり、また同じように爆発映像など「肝心な映像」が日本で報道されないのかはとても重要で、事故の映像に対して著作権などが有効なら、原発の運転は出来ないと考えられます。災害においてどの程度の危険が迫っているかという情報は日本人の命に関係します。それより著作権が大切ということが報道機関にあるなら、報道のあり方自身を考えなければならないからです。
(平成24年5月28日)