めでたいことがあります。それは日本の女性の平均年齢がまもなく100才になる可能性があり、それはあと31年後。つまり2043年と計算されます。
日本女性は強いですね! このグラフでわかるように戦争が終わってしばらくした1958年に女性の平均年齢は68才でした。その頃、先進国の女性の平均寿命は74才ぐらいでしたから、日本の女性は6年ほど早く亡くなっていたのです。まだ家電製品が行き渡らず、女性は毎日、家事、育児に追われて生活していた時代です。
急速な経済成長と三種の神器などの家電製品の普及、女性の解放、大家族から小家族と女性の人生が変わり、2008年には実に86才になりました。この間、50年間で平均寿命が約20才も伸びたのですから、1年で0.4才も先になったということです。
今、日本以外の先進国の女性の平均寿命は82才ぐらいですから、逆に日本女性は4年も長生きということになったのです。スポーツならまさに「ごぼう抜き」と言っても良いでしょう。50年前は先進国の中では寿命が短かったのに、すべての先進国を抜いて一位になったのですから。
これも「日本だけ」に入れても良いかも知れません。みんなが健康に注意し、家族の健康に気をつけた結果ですが、まさに「日本人全体が一家」ということでこれも日本らしいと言えます。
ところで、今後の日本の女性の寿命はどこまで延びるのでしょうか。それを予想できる一つのグラフがあります。それは男女がガンで死ぬ数を示した次の図です。
男性がガンで死ぬ比率が女性に比べてとても高いことは良く知られていますが、その差はますます広がる傾向にあり、このままでは女性はガンで死ぬ人がいなくなるのではないかと思われるほどです。
ガンというのは病気と言えば病気ですが、人間はいつかこの世を去らなければならないので、その時の時限装置みたいなものです。ところが日本の女性がガンで死ななくなったらどうなるでしょうか? その他の感染症などもほとんど治療できるようになり、女性にはお酒やタバコなどの体に衝撃のあるものも控えるだけの精神力がありますから、ついに「死ななくなった女性」が登場するかも知れません。
それにして女性は恵まれていて、男女はこんなに不平等なのですね。
(平成24年5月27日)