生命が誕生したのは今から37億年ほど前ですが、「形を持った生物」、つまり足や目を持った生物が誕生したのは今から55千万年ほど前です。でも最初はなかなかよい形が見つからなかったので、下の図のように長方形の生物もいたようです(バージェス動物群など)。

 

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いや、実に奇妙な格好をした生物ですね。でも、体をどんな風に作ったらよいかわからなかったのですから、こんなものかも知れません。その後、「自分だけが生き残る、自分の種族だけが繁栄する」という原理原則をもとにDNAが複雑になり、ついに人間という生物が誕生しました。

 

生物の基本は「自分と自分の子孫が生き残る」と言うことですから、「力の強い方が残る」と言うことでDNAが変化してきました。だから、「人格が高い生物」などは「進化のドライビングフォースにはならない」というのが今の科学の結論になっています。

 

そんな中でなぜ、今地球上で人間が繁栄し、威張っているかというと、DNAの情報量が1011乗ほどに対して脳情報が2桁程度大きいからで、これが他の哺乳動物より10倍ぐらい多いからです。つまり「知識は力」ということで結局人間も他の動物を力で押さえつけている、その力は筋肉とか牙ではなく知識だと言うことです。

 

でも、今度の地震(人災としての地震の被害)、原発事故、公約破棄、減税から増税へ、賄賂などをみると、初めて脳が支配する人間を作ってみたけれど、どうも未完成だったという感じがします。戦争はするし残酷な振る舞いも多く見られます。

 

だから、私は程なく「地球上で初めての脳支配の生物=人間」は絶滅し、それに変わって脳情報が1014乗ぐらいの生物が登場すると思っていました。人間の頭脳は骨が外側を覆っていますから、体のように「食べれば太る=脳容積が大きくなる」ということはなく、母親の骨盤の穴の大きさによっています。

 

チンパンジーは骨盤より生まれてくる子供の頭が小さいので、お産は楽ですが、現代人は頭脳が大きくなりお産は辛いものになりました。だからかつて私は「骨盤の大きな女性が突然変異か何かで生まれたら、人類は変わる」と思っていました。または、子供の頃、頭蓋骨を取り去って人工頭蓋骨にして、それをときどき大きなものに入れ替えるというのも出るのではないかと予想したのです。

 

でも最近、もう一つ、次世代の人間を作る方法があることに気がつきました。生物がDNAという書き換えのできない情報と、脳情報のように書き換え可能な情報を持っていたのですが、それはDNAの方が情報量が多かったので、それを捨てても新しい子供の成長には問題が無かったからです。

 

でも、人間ぐらい情報量が多く、それで生存が決まると言うことになると、子供が生まれるたびに小学校から勉強し直すのは不効率です。そこで、親の知識を引き継ぐような脳(記憶が消えない脳)をもつ生物が誕生すれば、さらにその上に知識を重ねていくので、現在の人間はとうてい太刀打ちできないでしょう。

 

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このような進化が起こる時に、そのドライビング・フォース(駆動力)となるのが「力」なら、新しい人類も「人格高潔」と言うことにはならないことになります。つまり、より優れた生物を作ってきたDNAは単なる化学反応ですから、子供がより多い繁殖の機会を持つ生物が生き残ることになります。その点では「一人一人はずるく、かといって現在の人間を滅ぼすほどには集団性がある」という性質を持っていると考えられます。

 

「現在の人間が絶滅するのは良くないことだ」などと言っていたら進化というものがなくなるからです。私が人間だからかも知れませんが、そう考えると欠点だらけの今の人間の方が何となく可愛げがあるようにも見えてきます。そしてコンピュータがさらに発達すれば親が持っていた知識はチップのようなものに入れてそれを頭に埋め込み、そこから親が持っていた知識を必要に応じて出すようになるかも知れません。

 

ちなみに現代人というのは約3万年前にネアンデルタール人が入りのイリノイ氷期を乗り切れずに絶滅した結果、誕生したものです。その当時は黒人や白人の区別もなく、同じ肌の色をしていたはずです・・・いやはや人種差別というのもつまらないものです。

 

 

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(平成2446()