朝鮮半島で小さな戦闘が行われている.これが本格的な戦争に発展するかどうかは今後の展開だが、日本の中の多くの論評や世界は「アメリカ」を支持している.
しかし、それで良いのだろうか? 普天間基地問題で「アメリカの基地は日本には要らない」という考えと調和が取れているのだろうか?
私は次のように考えている.
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問題の元凶は、アメリカが広い太平洋を越えて極東まで軍隊を出していることである。アメリカ本国の防衛は、広い太平洋とハワイがあれば十分であることは誰にでも分かる.
それではなぜアメリカは日本や朝鮮半島まで軍隊を送っているのだろうか? それはアメリカ民族の「西進の衝動」であると私はさまざまな場所で書いたり、話したりしてきた。
厳しく言えば「アメリカの狂気」でもある。おそらく民族の心の底から「西へ、西へ」との叫びが聞こえるのだろう.
なぜ、朝鮮半島は1つの民族でありながら、2つの国に分かれているのだろうか? それは、アメリカがアジアまでその触手を伸ばしているからであり、彼らの西進の衝動の結果だと私は思う.
そして、日本や朝鮮の人はアメリカのいわば「手先」としてお互いの感情を高ぶらせていると私は思える.
日本は朝鮮半島とは親しい関係にある。そして韓国と北朝鮮は同じ民族だから、国民は1つの国の方が良いにちがいない.
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世界がどのように反応するか、アメリカがどのように考えるかは別にして、日本は別の立場を取るべきと思う.
今回の戦闘で政府は「韓国を支持する」と表明しているが、そうではなく「日本は朝鮮半島が1つの国になることを望む」というコメントに終始したい。
是非、日本はどんなことが起こっても「日本は朝鮮の人が1つの国で生活することを望む.それ以外はコメントしない」と言って欲しい.
朝鮮半島は朝鮮半島にすむ民族の問題であり、そこに外国(アメリカ、中国、ロシア、そして日本)が介入するからややこしくなる.朝鮮は朝鮮民族のものである。
1910年、日本は朝鮮半島を併合した。この併合が1910年時点の国際的な関係で正しいか間違っているかは別にして、日本が朝鮮半島と深い関係があること、1910年から100年経った2010年では、朝鮮半島ははっきりと朝鮮民族の土地であることは間違いない。
つまり、
1910年に日本が朝鮮半島を併合したことについては、1910年の国際関係、倫理観で処理しなければならないこと、
2010年には日本は朝鮮半島は朝鮮民族のものであるという立場をハッキリと示すこと、
それによって、朝鮮半島からアメリカと中国の影響を排除すること、
の3つが日本の取る立場と思う.
平和を大切にする人たちは、「国民は戦争を望んでいない、戦争するのは政府だ」とすることが多いが、まさに朝鮮の人は1つの国になることを望んでいる。
日本は日本の考えで行動してもらいたい。
(平成22年11月24日 執筆)