健康な生活を送るには、「汗和笑茶」が肝心だということを先日、書いたが、それには「健康な歯」がいるだろう。なにしろ歯が痛いと気分が憂鬱だし、食物が噛めないと食事は楽しくない。
和食を食べようと思っても噛めないし,歯が痛くては笑っても顔がゆがむ。そしてお茶が歯にしみるようならどうにもならない。
「歯」こそは健康の第一歩でもある。
最近ではすでに歯を失っている人も再生医療が進んでいるので、なんとか歯を回復することができる。
でも、本当は自分の歯が使えた方が良い。そのためには、簡単な方法がある。
1) 甘い物をすこしずつ食べない、
2) 食後すぐに歯を磨かない、
3) 歯の表面をゴシゴシ磨く,
4) 歯周病の人とキスを繰り返さない。
上の4つのうち、1)と2)の原理は似ている。
食事をするとそれを消化したり、口の中を整えるのにしばらく唾液がでる。この唾液は口の中の酸性度などを調整する役割があり、甘い物を食べても30分ぐらいすると甘い物の影響を取り除く。
口臭を防ぐにも唾液が大きな役割を果たす。
だから、唾液がうまく作用すれば甘い物も口臭もあまり心配しなくても良いのだが、ちょうど、30分ぐらいでまたすこし甘いものを食べると、せっかく、口の中が戻ったのに、また悪い状態になる。
食後、すぐに歯を磨かない方が良いのも同じ原理だ。
食後は唾液がでてしばらく口の中の状態を調整している。その時に歯を磨くとせっかくの唾液が流されて効果を失う。だから食後30分は歯を磨かない方が良いと言う歯医者さんが多い。
でも、念のために併記しておくと,食後30分以内に歯を磨けと言われる歯医者さんもいる。最初が「唾液派」とすると、こちらは「唾液不信派」である。
食後は食べ物のカスが歯の間にはさまるので、それを除くために磨くのだが、本当は爪楊枝を使うぐらいが理にかなっているのだろう。
特に日中の口の中は比較的健全だから、口の中の細菌という意味では、「寝る前」と「起きた時」に歯を磨くのが有効だろう。
「寝る前と起きたときに歯を磨きましょう」ということになる。
朝起きて、まだ体が動かない時に,歯を磨き,冷たい水で顔を洗い、ラジオ体操をするというのは実に理にかなっている。
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ところで、歯を磨くときには、歯と歯の間に挟まった大きなカスより、歯の表面にくっついている細かいカス(歯垢)を落とすのが大切だから、歯ブラシを直角に当ててゴシゴシとやることが大切である。
歯の病気では歯周病がもっともやっかいだが、歯周病も最初は歯の表面の歯垢から発展する。そしてこの病気は糖尿病との関係も強いので、歯周病にならないように万全を期するのが良いことになる。
そうなると、歯周病を他人から感染するのが問題だが、幸い、歯周病は感染力が低いので、夫婦でも片方が歯周病の時の感染率は3分の1にしか過ぎない。
でも、注意するにしくはないから、個人の判断でこれは決めるのだろう。
いずれにしても「汗和笑茶」には「歯」が大切であることは間違い無い。「汗和笑茶」して歯を大切にし、後は運命に任せてなんとでもして貰う。自分は自分で誠意を尽くすのだ、と思う。
実は「汗和笑茶」には、「汗和笑酒」でも良いし、もしかすると「汗和笑煙」でも良いように思う。でも「汗和笑煙」の場合は,なお一層、歯をゴシゴシやらなければならないだろうけれど。
(平成22年5月22日 執筆)