新型インフルエンザが思いがけない展開になったので、アメリカやヨーロッパを中心として「WHO関係者が製薬会社からお金を貰って危険をあおったのではないか」という調査が行われている。

日本ではNHKがいるので、4月24日に「WHO関係者はよい子だ。インフルエンザの対策、バンザイ」というヨイショ番組をしていたけれど、昔はNHKを信じていた私も最近では「どうせ放送内容はウソだ」と思っている。

新型インフルエンザがなぜ奇妙だったのか、それはアメリカのように「製薬会社との癒着があったから」かも知れないし、NHKのように「よい子が注意したから」かも知れないが、結果的には驚くべきことになったのだ。

・・・・・・・・・

その1:  秋に流行して、患者数は普通だった

まず第一の驚きは、普通は1月から3月に流行するインフルエンザが10月と11月に流行したこと、免疫もなく、ワクチンもほとんど間に合わなかったのに、患者数だけは季節性のインフルエンザとほぼ同じだった。かりに毎年、大量に製造され使われてきたインフルエンザのワクチン注射が有効とすると、また免疫を持っていないインフルエンザは、免疫のあるインフルエンザに対して爆発的に流行するとすると、この事実を説明することはできない。

毎年に流行るインフルエンザのワクチンは意味が無かったのか?

インフルエンザには免疫が効かないのか?

新型インフルエンザは新型では無かったのか?

Photo

その2: 極端に死亡者が少ない
次に、毎年、流行するインフルエンザとほぼ同じ患者数とすると、毎年の死者が1万人以上と推定されている(普通は1万5000人と厚生労働省は発表していた)のに対して、わずか200人だった。

1万5000人が1万人に減ったとしても、「新型」であることから免疫を持たなかったので、驚きだが、200人とはまったくの驚きである。

NHKはこの原因を「医療機関がシッカリし、マスメディアが騒いだから」と言っていたが、それでは毎年の対策もしっかりすれば、死者は200人で済んだのだろうか?

同じ病気が同じように流行し、患者数も同じで死者数が50分の1以下というと、これはそれほど簡単ではない。「みんなで努力したから」などということはあり得ない。まして、多くの人がワクチンすら打てなかったのだから。

新型インフルエンザはインフルエンザではなかったのか?

最初から毒性が弱いことが判っていたのではないか?

マスコミにリンチにあっていた高等学校の校長先生はなにかのトリックの被害者か?

その3: 季節性インフルエンザが消えた

不思議なことに、新型インフルエンザが流行したことで、季節性インフルエンザ・・・かならず毎年、流行していたインフルエンザ、流行しなかったことがなかったインフルエンザ・・・が今年は4月末まで患者さんがでない。

かつて国は「大変だ。新型インフルエンザと季節性インフルエンザの両方のワクチンを作らなければならない」といって大量の税金を使った。

一体、インフルエンザの専門家はなにか知っていることがあるのだろうか? あれほどテレビで警告を発し、新型インフルエンザが恐ろしいのはウィルスの種類が違うから、免疫が効かず、従って、新型も恐ろしいし、続いて起こる季節性の流行も怖いと言っていたのはどうしたのか?

日本の専門家も薬品会社からお金を貰っていたのか?

日本の専門家はバカなのか?

(今、インフルエンザについての専門家の雑誌に目を通しています)

バカなのに、偉そうにNHKでコメントしていたのか?

それに振り回された我々がバカなのか?

【今のところの事実】

インフルエンザの専門家は何も知らない。

WHO、政府、NHKなどはすべていい加減なことを言っていた。

新型インフルエンザは季節性インフルエンザを防ぐもっとも良い方法で、犠牲者が少なく、50倍の死者をだす季節性インフルエンザを撲滅する。

我々は事実を知るのに、多くの患者さんをだし、不安に駆られ、ずいぶん遠回りをした。

でも、決してこれほどの証拠があってもまだ「報道したことは正しかった」というNHKに惑わされてはいけない。

また、医師会かどこかの専門機関が、「なぜ、これほどまで間違った情報を国民に流したのか?」について真面目に解説をする必要があるだろう。「偉い人は間違わない。ほうかむりするだけ」という習慣はそろそろやめた方が良い。

まして厚生労働省は国民の税金でやっているのだから、何が間違っていたのか率先して説明するべきだろう。(NHKも受信料だが・・・) つまりは、国民の安全や健康を守ることだから、もっと防災ということに真剣に取り組んで欲しいと私は願う。

(平成22425日 執筆 音声付き)

「20100425influlast.mp3」をダウンロード