科学技術の研究というのはとてもおもしろいものですが、先日、シアターテレビの収録で、竹中工務店の最上常務さんのところに行きました。

最上さんというと、大極殿のような大型の伝統的な建物の建築とか、なんといっても東京ドーム、名古屋、博多、札幌と日本のほとんどのドームを手がけた有名な方で、その話もおもしろいのですが、驚いたのは「どんな地震でも倒れない建物」でした。

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地震で死ぬのは運命だ、と多くの日本人が思っています。かく言う私もすこし前までは背の高い本棚の横で寝たりしていました。

実際に考えてみると危ないので、最近では家で使う家具は背の低いものしか使わないようにして、ものをため込まないようにしていますが、背の高い本棚の横で寝ていたのは「地震がくれば終わり」と覚悟していたからでもあります。

それが「震度7」の地震でも倒れない、しかもすこし工夫すれば翌日から普通の生活も可能というのですから、それはすごいことです。

内容は画像もありますからシアターテレビジョンを見ていただくことにして、科学技術の進歩というのは人間によいことをもたらす場合があるという例でしょう。

もちろん、原爆などもありますから、科学技術の全部が良いことでもなく、また科学技術の成果をどのように活用するかも社会の判断で、あまり技術者や産業が社会に強制してはいけないということだけです。

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暗い話が多かった最近、最上さんの謙虚な人柄とご研究のすばらしさにテレビを収録した一日はとても良い日でした。

(平成22418日 執筆)

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