年金の解説を始めて3回目になる。でも、ここで少し脱線したい。

少子化して年金がまわらなくなるという。でも、これは単なる脅しと考えられる。というのは、正確に計算してみると、「30年後に、今の年金受給者と同じ額を受け取るとすると、年金受給年齢が59歳になる」からだ。

その理由は簡単で、1)自動化、2)女性の社会的進出、3)失業率の低減、でどれも大いに結構だ。

無理矢理、自動化し、パートが増え、失業者で社会が苦しむより、みんなが働き、年金がもらえた方が良いと思う。

だから年金には心配が無いし、細かい計算はこのシリーズの(4)から以後に解説するが、今日は雰囲気を変えて・・・

・・・・・・・・・

年金はもらってはいけない!!と私は思う。

人間、生まれた時には自分で働けないから仕方ない。自分を産んでくれた両親に深く感謝し、毎日、鍛錬を続けて立派な大人になりたい。どんな動物でも、生まれた後はひ弱だが、親は早く巣立ちをさせるために厳しい。それが「命」というものだ。

甘ったれた若者はいらない。

そして立派になったら自分で働き、自分で生活をする。もちろん、体を悪くしたとかそんな時には社会が助ける。それは当然だが、健康に留意するのも自分の責任だ。

そうして歳を取る。だれが見ても人間は歳を取ってそのうちには人様のお世話になる。でも今度は赤ちゃんの時と違って、将来がわかるのだ。

わかるなら、準備をするのがこれも人間というものだ。動物は準備をしないけれど、子どもが育てば親は死ぬ。

たとえば、サケは子どもを作るために川を遡上し、そして卵を産むと体が元気でもそのまま死ぬ。川の上流は栄養が少ないので、自分の体を孵化した子どもに提供するのだ。

それが動物の生き様である。

でも、人間は少し知恵があるから、若い頃に働いて老後に備える。現実的には難しいことが多い。でも、まずはその覚悟をしておくことだ。

だいたい、「人様のお世話になるのは当然だ」という態度はあまりいただけない。「なんで年金をくれないのか!」というのはすこし傲慢だ。

自分の若い頃、生活は大変で、とても人にお金を渡す余裕は無かった。みんな若い人は自分の生活で一杯だし、人生はその時が花だからだ。その時に、自分のような年取りが若い人からお金をもらおうというだけで申し訳ない。

どうしても蓄えが少ない人は若い人に助けてもらうのは仕方がないが、電車などに乗ったら、若い人に敬意を払おう。辛くても座席に座らず、一駅毎に降りてやすめばよいと私は思う。

・・・・・・・・

年金の(4)からは今日、お話したことと正反対のこと(年金は心配ないということ)を書くことになるけれど、その前に私の気持ちを書きたくなった。私は年金が心配ないとしても、できれば自分が若いうちに歳を取ったときの備えをしておいた方が良いと思う。

(音声も下につけました。)

「20100411pensionno.mp3」をダウンロード

(平成22412日 執筆)