ロシアのシベリアは昨年の秋から「記録的な」寒さに見舞われている。
2009年10月の平均温度はマイナス23.2℃、そして、寒い日ではマイナス25℃の日が63日、マイナス30℃以下39日で、このように寒い日が続いたのは、40年ぶりで、最近の110年間で2位を記録した。
ヨーロッパやアメリカも12月から大寒波に襲われたことはすでによく知られているが、いずれにしても厳しい冬だった。
その結果、ドイツの世論調査(TNS Forschung)では、地球温暖化について「心配している」人の割合が、2006年では62%だったが、2010年には42%に下がり、反対に「心配していない」と答えた人が過半数になった。
私は、日本は温暖化は心配ないが、ヨーロッパにはヨーロッパの問題があり、かなり複雑なので、「温暖化とヨーロッパ」ということはここでは論じない。
問題にしたいのは、温暖化阻止の旗手として知られているドイツでも、温暖化を心配している人が過半数を割り、一方、四面を海に囲まれてほとんど心配する必要のない日本がなぜ「CO2削減」に血の道をあげているかということだ。
私は3つの原因があると思う。
1) クライメートゲート事件のような「温暖化のウソ」を日本のマスメディアが報道しないこと、
2) 政府が国際情勢を広報しないこと(国民の目を不自由にするのに熱心)、
3) 地方自治体が「仕事確保」のために「温暖化宗教活動」を継続していること。
民主主義は国民が主人公である。だから、マスメディアは「メディア(媒体)」であって、教祖ではない。
また、政府も地方自治体も「公僕」であって、「主人」ではない。
それを勘違いし、日本人も広くそれを認めていることに原因があると思う。
(平成22年4月4日 執筆)