エコポイントを利用して買い物をする人は、環境にほとんど興味のない人か、生来、「乞食性」を持っている人だろう。

「環境が大切だ」と言われてからもう20年以上も経つ。その間、テレビや新聞は毎日のように環境の大切さを訴えているし、小学校でも内容はともかく、環境教育というものが行われている。

「環境なんか、関心がない」とでも言えば、袋だたきに遭いそうな日本だ。

それほど「環境」に「関心」がある人が多いはずなのに、「環境に良い製品」というのが売れないという。

大型テレビ、大型冷蔵庫。200万円以上の高級自動車、高級断熱住宅、200万円する屋根につける太陽電池システムなどが、政府とNHKのご推奨の「環境に良い製品」である。

「明日のエコでは間に合わない」ので、大急ぎで「大型テレビ、大型冷蔵庫。200万円以上の高級自動車、高級断熱住宅、200万円する屋根につける太陽電池システム」を買わなければいけないと言う。公共放送でも白昼堂々と放送している。

「明日のエコでは間にあわない」なら、「今のテレビ、小さい冷蔵庫、軽自動車、住宅の修理、節電」の方が環境には良いような気がするが、なにか別の計算方式があるのだろう。

環境を専門にして20年が立つが、私にはまだ「今のものを大切に使う」より、「新しい高価なものに買い換える」のが環境に良いとは理解できないが、多くの日本人は理解しているようだ。

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エコポイントとは「他人のお金を使って自分が使うものを買う」ということだから、基本的には「乞食の所作」だ。

人間、困ったときには人の助けを得なければならないが、1万点のエコポイントをもらって大型冷蔵庫を買うのに人の助けはいらない。

でも、「自分の働きに関係なく、法律や規則で決めてもらって、倒産も失業もしないNHK」などにつとめている人は「人のお金をもらう」ことに対して、まったく感度が鈍い。国会議員はじめ、地方議員にもその手の人がいる。

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ま、そんなことはどうでも良い。私がここで言いたいのは、日本人は誠実で、まじめ、そして優しい。人のことも考えて、自分だけが得をしようとか、ウソをつこうとは考えない。

だからこそ、これまで日本は世界でもまれに見る良い環境の中で、平和に暮らしてきたのだ。

「人のものを狙う」ということを始めたら、戦争が起こり、泥棒が増え、社会は混乱する。「ウソは泥棒の始まり」というが、自分は80%もCO2を増やして視聴者に節約を呼びかけるNHKはまさに泥棒の始まりだろう。

自分の魂を、自分のお金を使うことで示す。そんな時代である。たとえ貧しくても食べるものがあれば、その次は魂を守ることが尊い。私たち日本人は悪徳商人ではない。

私たち、日本人はエコポイントを使わない宣言をしよう!

環境が大切と自分の心が思うなら、環境を良くするために人のお金をもらうのではなく、自分のお金を出そう!

「環境を守る」ということは人のお金をもらって大型冷蔵庫を買うのではなく、額は少なくても自分の身銭を切って、少しずつでも環境に貢献していくことだ。

まったく正反対なのである。

「エコポイントを使った」というのが日本人として恥ずかしいという感覚を持つ人が周りに増えることを私はとても強く希望している。

そうしないと、2000年続いた、この素晴らしい日本の文化、伝統を守ることができない。

(平成21125日 執筆)