1979年から4000メートルから6000メートル上空の気温を人工衛星がはかっている。
上空の気温を地上からはかるのは難しいので、人工衛星のデータがもっとも信頼できるものだろう。
上のグラフで示したとおり、それを見ると上空5000メートル付近の気温はほとんど変化していない。
ところが先日、マスコミが一斉に「温暖化でキリマンジェロの氷河が減っている」という放送をした。キリマンジェロの頂上付近の氷河は約5000メートルのところにある。
「温暖化」というのは「気温が上がる」ことだから、気温が上がっていないのに、「温暖化によって」というのは「誤報」である。記事を流したNHKや新聞、テレビは気温の変化を確認したのだろうか?
もし、確認しないでニュースを流したとするとプロの報道機関とは言えないし、もし確認して温度が上がっていないことを知っていて報道したのなら、「故意の誤報」であり、逮捕されなければならない。
IPCCはCO2による温暖化が進めば、上空5000メートル付近の気温がもっとも高くなると予想している。
それが上の図だが、赤道から北海道あたりの緯度(40度ぐらい)までは上空5000メートルから1万メートルがもっとも温度が高くなると予想している。
しかし、現実の上空の気温は1979年以来、変わっていないのだから、IPCCは正直に「予想はしてみたものの、上空の気温は上がっていない。かえって地上の気温だけが上がっているが、その原因はわからない」と言わないといけない。
また、日本の国立環境研究所などの研究者はIPCCの回し者ではないのだから、かりにIPCCが言わなければ、日本人に正しい情報を流さなければならない。IPCCに忠誠を誓うより日本人なら日本に味方してくれる研究者が現れるのを待ちたい。
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ところで環境税が欲しい政治家や官僚は別にして、マスコミはなぜ「温暖化のデータには疑問が多い」ことを報道しないのだろうか?
すでに、リサイクルやダイオキシンの誤報でずいぶん国民に迷惑をかけているのだから、ここら辺でマスコミの記者も「自分は日本人である」ことを思いだし、日本人に正しいデータを提供して欲しいものである。
(注)ここに示したデータは公表されているものであるが、東大の渡辺正教授からいただいたものをそのまま使わせていただいた。)
(平成21年11月29日 執筆)