・・・・・・・・・・・・涙とともにパンを食べたものでなければ人生の味はわからない・・・・・・
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おそらくそのパンはちょっぴり,塩辛かったのだろう。悔し涙にくれながらパンを囓るとき,人はもう一つ大人になる。
この格言は超有名な偉人が漏らしたものだが,次の言葉もほぼ同じことだろう.
・・・・・・寒さにふるえた者ほど太陽を暖かく感じる。人生の悩みをくぐった者ほど生命の尊さを知る・・・・・・
寒くて辛いと言うことは,やがて暖かくなったときに,格別のありがたさを感じる。いつも同じように暖かいと,暖かさがどんなに素晴らしいかと言うことすら忘れてしまう。
悩むとき,そんなときの人生は辛いが,その悩みをくぐった人だけが命の大切さを知り,その後の人生の時間は長くなる。
私は「まずい物を食べる」という趣味を持っている。それは,「まずい」という中にある種の「おいしさ」があり,それを味わう楽しみがある.そして,それは次の食事を楽しむ準備でもある。
病気は健康より幸福であり,貧乏は裕福より幸福である.涙は笑顔より幸福であり,寒さは暖かいことより幸福である。
人の人生は平坦ではない.一生の多くを辛く過ごしても,一瞬の楽しさがあれば,それで人生は満足して過ごすことができるものだ.
人間は強欲であるが故に,健康を願い,裕福を狙い,笑顔を好み,暖かさを求め,そして辛い人生を送る。
(平成21年7月7日 執筆)