ツバルは沈んでいない.理由は簡単である。

【理由】

太平洋の海水面を1メートルとか50センチとか上げるだけの水源がないから.

(注)海水面はおおよそ毎日の満潮引潮で2メートル,低気圧で50センチ,寒暖の差で40センチ,普通の地盤変動で50センチぐらいは変わる。また,海水面が変動しても一様に上昇下降してもその影響は同じである。だからツバル(満潮の時を基準として海抜約1メートル)が温暖化で沈むためには約1メートル程度の海水面の上昇がいる。

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1942年,日本軍を追撃したアメリカ軍がツバルに上陸.海兵隊1088名で飛行場を作った.その憎っくき飛行場から飛び立った爆撃機でずいぶん多くの日本人が死んだ.

私は日本人だから,ツバルの飛行場は許さない.

もともと,ツバル(ファンガファレ島)は海水面ギリギリの島だった.サンゴ礁だから当然で,サンゴというのは動物(棘皮動物)で夜になると植物プランクトンを食べて生きている。

植物プランクトンは海の中しかいないので,サンゴは陸上にニョキニョキ生えることはない.

その憎い飛行場ができて陸地ができたから,ツバルに人が住むようになった.しかしその飛行場も60年の歳月を経て,徐々に崩れ,ツバルは昔の形を取り戻しつつある。

飛行場を作る時に,部分的には海水中に杭を打ち込んでいる。それが60年の歳月で弱ってきている。崩れるのも当然だろう。

この南洋の島は300年来,白人の被害を受けてきた.それがやっと「波の浸食によって昔のツバルを回復しつつある」のである.

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心配性の人が「温暖化が怖い」というのは分かる。でも,だからといって間違ったことを言っても良いわけではない.また,将来はツバルにも温暖化で異変が起こるかも知れない(私は海洋の中に島に異変が起こるとは思っていないが).だからといって「ツバルが温暖化で沈んでいる」と事実と違うこと言ってはいけない.

人はそれぞれ異なった考えを持つ。それは大切だが,他人を説得しようと自分に都合のよいことを言ってはいけない.NHKもいい加減にして欲しい.

(注) ツバルが浸食によって沈んでいることは専門家は知っている.だから「温暖化でツバルが沈んでいる」というのは,「知っているのに違うことを言う」のでここでは「ウソ」というべきかも知れない.

(平成21620日 執筆)