日本人がお国を信じて積み立てていた年金。 その計算の元となる給与の額を,あろうことか「お国」が書き直していた。 大部分は,20万円の人を10万円にするというひどさだった.偽装した理由は「自分の成績を上げたいから」
それでも,日本人は怒らない。
不思議なことに,偽装していた社会保険庁から,偽装の連絡が来たり,「偽装が心配なら問い合わせてください」と言う。 泥棒に「お金を盗みましたか?」と聞くようなもので,まったく滑稽な話だ。
偽装は犯罪だから,問い合わせ先は社会保険庁ではないはずだが,すでに日本のお上はそれもできない.
孔子が「修身斉家治国平天下」と言った.まず,自分の身を修め,家庭を整え,国家を治め,天下を平和にするという意味だ。
孔子は中国の人だが,このことを実現したのが日本社会だった.日本人は真面目で勤勉,家庭は和やかで結びつきが強く,武士は質素で民のことを考えた。
今,日本人は,そんな日本の文化にもっと強い意識を持たなければならないのではないか? 即刻,社会保険庁を無くして,「犯罪をしない役所」を作らなければならない.
そうしないと,「偽装しましたから,偽装について問い合わせて下さい」などと言う倫理崩壊が,他にも続くだろう。
(平成21年4月3日 執筆)