ソマリア沖で日本の船が海賊に襲われるというので自衛隊が護衛をする方向で進んでいます.
わたしは反対です.戦争というのは常に「なし崩し」のように軍隊が進んでいって起こるものです.戦争が起こるときには変なことに「決定に関与している人が全員反対でも起こる」という特徴があります。
太平洋戦争でも,東条首相や広田弘毅など主だった人は戦争に反対でしたが,起こりました.
すでに,日本の自衛隊は,アフガニスタン,イラクに派兵されて,「海外に行ってはいけない」という憲法も違反しています。 「どうせイラクまでいって憲法は無視したのだから,ソマリアぐらい」という人もいます.
2008年4月18日に名古屋高裁が自衛隊のイラク派遣を「違憲」と判決しています.この勇気ある判決を私は支持しています.でも,自衛隊のイラク派兵が憲法違反であることは,別に高等裁判所に判断してもらわなくても,分かることです。
私たちは60年前,判断を間違って多くの希望に満ちた子供たちの人生を奪ったことを常に忘れてはいけません。
自衛隊を軍隊にする事は賛成ですが,海外に派兵することは反対です.海上保安庁で良く考え,国連に海の安全を保障する警備システムを作っていくことに日本が貢献することが出来ます.外務省が頑張ってください.
(平成21年3月2日 執筆)