2009年が開けて,気分も一新し,新しい希望もわいてきました。たった一日しか経っていないのに,もう去年のことは遠くの昔のようです.
そういえば,10年ほど前,高等学校の卒業式に招かれた時、次のような話をしました.
・・・過去というのは不思議なものです.自分の記憶の中にはとても鮮明に覚えているのですが,その過去はもう二度と来ないのです。受験に失敗したこと、友達と喧嘩をしたこと、そして悲しかったこと、そのような過去のことはもう戻っては来ないのです.
過去は忘れることができれば,それで終わり。何も残らないし、また再び経験するものではありません.
私は未来が好きです。英語で言えば I like the future. と言うのでしょう。過去が戻ってこないというとても良い特徴を利用して,将来だけに希望を持ちます。
今日は皆さんの卒業式ですから、悔しかった経験、悲しかったことは胸の奥にしまって出さないようにしてください。そして楽しかった高校生活を思い出し、未来に向かって進んで下さい.・・・
このホームページに新しい写真を掲げました.これは私の知人からいただいたものですが,この写真に私は未来への解決策を見ることができます.
これまで,自然と人間は調和して来なかったように感じられます。かつて人間は自然の前にひれ伏し、今はその自然をやっつけようとしています.でも,もともと人間は大きな自然の中で生きていくもので、これまでのように戦うのではなく、調和させるのが人間の知恵というものでしょう。
地平線近くにある真っ赤な太陽と、飛び立つ航空機.この写真には自然だけ、あるいは人間だけより,自然と人間が調和しているほうが,より美しい風景を作り出すことを示しています。
元旦に当たって,この写真が示す哲学的な内容をよくよく考え,自分を見失いようにしたいと決意した次第です。
(平成21年1月1日 執筆)