2008年の終わりに当たって,この一年を振り返ってみた。明るい話と暗い話があるが,明るい話は未来に繋がるので、新年になったら考えるとして、やはり暮れは多少,暗くても反省して出直したいと思う。
私にとっての2008年はNHKの誤報との戦いだった。それは「誤報」を通り越して「意図的なウソ」と「不誠実」にまみれていた。組織的で永続的、そして陰惨だった。
NHKが報道するたびに、その真偽を確認するのが大変だった.
もっとも大きなウソは地球温暖化についてIPCCの報告によっていると言いながら正反対のことを報道していた。IPCCは「南極の氷に増減はない。将来,温暖化したら氷は増える」と言っているのに,NHKは「南極の氷は減っている。温暖化したらさらに減る」と報道していた。
このことがどんなに日本国民を惑わしただろう。NHKがIPCCと離れて独自の取材に基づく報道をするなら,それは一つの見識だが,NHKはまったくの小物である.
第二は,終始一貫,誠意が無かったことだ。それを一つ一つあげる必要は無い。NHKは「京都議定書を守ろう」,「生活を少し犠牲にしてもCO2を減らそう」と呼びかけてきた。
それに応じて,受験を控えた高校生は「温暖化のため,暑いのを我慢して28℃にしています」と言っていた.
NHKは,自分の受信料を出してくれている国民に「京都議定書を守るのは大切だから6%削減しよう」とずっと呼びかけてきたが、NHKは80%も増やしてきたのだ。実に80%だ.どういうことだろうか?本人はCO2を削減しようとしなかったのだ!!
人間としてこれほどの不誠実はあるだろうか?
自分は80%増やす、相手には6%減らせと言う。良く平然と言えたものだ.人間と言うよりNHKの経営者は化け物と言った方が良いだろう.どんな人にも,これほどの不誠実には耐えられない.自分の心が痛むはずだ。
悪辣な偽装、狡い結婚詐欺・・・みんな,心にも無いことを平然と言える人たちだが、NHKはさらに上を言っている。地獄への道は善意が舗装する・・・あの人の良さそうな笑顔はこのためだった.
最後に,2008年12月29日のNHKの環境放送では,小学生や中学生を出場させて,思想教育をしていた。地球温暖化はまだ学問的にも結論がでず,政治的にももめている.決して,教育の内容とするような確定的なものではない.
子供に思想教育をする必要があるのか?もしあるとしたら2000年の評価に耐えているイエス・キリストや仏様の教えを学ばせるならわかるが、たった20年前に出現した温暖化防止思想など,子供の思想教育としては危険である。
NHKは壺井栄の「二十四の瞳」をもう一度、見なければならない.子供に思想教育をする危険性は高いのだ.
今年のNHKに,かつてのポルポトとクメール・ルージュの若年兵による大虐殺の陰を感じたのは私だけではないだろう。
ウソを言い,誠実さに欠け、子供の思想教育をする・・・いったい,私たちは何をNHKに頼んだのだろうか? それは,受信料を払うことで達成される不偏不党の報道であり、NHK幹部の思想を強制されることではない.
まして,将来を担う高校生や小学生をNHKの考えに洗脳することはまったくNHKの任務外である.
わたしはFMの放送に質問してきたあの受験を控えた高校生がかわいそうだ。NHKに洗脳されて28℃で我慢している.でも,そのNHKはガンガンと冷房をかけ,CO2を80%も増やしているのだ。
NHKにも良心を持った記者はいないのか? あの巨大組織の全部が報道機関として腐ってしまったのか? だれも反抗しないのか、内部告発はないのか?
視聴者は騙されてはいけない.少なくとも「あれだけCO2を減らせと言ったのに,なぜNHKは80%も増やしたのか?」と聞かなければならない.番組を増やした,贅沢をしたなどの言い訳は聞きたくない。国民はあなたの呼びかけに応じて我慢したのだ。
私が見ていると,政局も,経済も,社会的事件も,すべてがNHKの思想で統制されている。特に洞爺湖サミットでアメリカの金融危機の話をさせなかった巨大な陰謀も感じられる。
今,解雇されて路頭に迷う多くの人,それは作戦成功の証拠のようにも見える。
日本の最大の宝は世界のどこの国も持っていない「日本人の誠」なのだ.こんな不誠実なNHKはいらない。受信料も払う必要なない.
(平成20年12月30日 執筆)